総立ち
そうだち
名詞
標準
文例 · 用例
主客総立ちになって奇妙な手付をして手に手に団扇を振廻わしてみてもなかなかこれが打落されない。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
どさどさ打まけるように雪崩れて総立ちに電車を出る、乗合のあわただしさより、仲見世は、どっと音のするばかり、一面の薄墨へ、色を飛ばした男女の姿。
— 泉鏡花 『妖術』 青空文庫
これだけは夜一夜さがせ、と中に居た、酒のみの年寄が苦り切ったので、総立ちになりました。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
皆々総立ちになり、行燈を持ち廻って部屋の隅々まで捜したが、小判はどこにも落ちていない。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
見物はもうみんな総立ちです。
— 宮沢賢治 『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 青空文庫
主客総立ちになって奇妙な手つきをして手に手に団扇を振り回してみてもなかなかこれが打ち落とされない。
— 寺田寅彦 『からすうりの花と蛾』 青空文庫
隣室の酔客が総立ちになって、寝るんだ、座敷は、なんて喚いて、留める芸者と折重なって、こっちの襖へばたばたと当る。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
黒い水の、箱を溢るるばかり、乗客は総立ちに硝子に犇めく。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫