躁急
そうきゅう
名詞
標準
文例 · 用例
やせた男が躁急に挽いて行きそうに感ぜられる。
— 森鴎外 『空車』 青空文庫
幾十時間に渉る汽車中、幾十日にわたる船中、滞留幾週間にわたる旅舎に於て、煢々孤独で唯友とするは書巻の外に無いから、通常躁急に卒読して何も感じないものを、此場合に於て大いに得る所がある、終生忘れ難い深い印象も此時に得るのである。
— 市島春城 『読書八境』 青空文庫
事件の発生そのものは、誰がなんと云おうと要するに日本的ファシズムとその躁急な行動とを意味していた。
— 戸坂潤 『現代日本の思想対立』 青空文庫
事件発生そのものは、誰がなんと云おうと要するに日本型ファシズムとその躁急な行動とを意味していた。
— 戸坂潤 『現代日本の思想対立』 青空文庫
) 樵者(粗笨に、躁急に登場。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫
彼の發動には躁急と強制と射僥の心とがない。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
さうして成長の慾望は或は他人を凌駕せむとするアンビシヨンから生れて、必然の段階を履むの餘裕なき躁急となり、或は現實の矛盾から生れて、一歩を人生の奧に踏み込ましめる必然となる。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
若し實行とならぬ思想は無價値だと云ふ主張が第一種の思想を否認して、第二種の思想のみを是認するの意ならば、此主張の根據は躁急なる實利主義と淺膚なる巧利主義に在ると云はなければならぬ。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫