払出
はらいだし
名詞
標準
文例 · 用例
細君が生きていた頃は、送って来る為替や小切手など、細君がちゃんと払出を受けていたのだが、細君が死んで、六十八歳の文盲の家政婦と二人で暮すようになると、もう為替や小切手などいつまでも放ったらかしである。
— 織田作之助 『鬼』 青空文庫
それでも、さすがに金がなくなって来ると、あわてて家政婦に行かせるのだが、しかし、払出局が指定されていて、その局が遠方にある時は、もう家政婦の手には負えない。
— 織田作之助 『鬼』 青空文庫
二十九日のたしか午後七時五十一分ごろ、もう店を仕舞うちょっと前のことでございますナ、お客様がお見えになりまして、手前の店払渡しの小切手九十九円八十銭というのを払出していらっしゃいましたが、九円八十銭だけはニッケル貨で、それも新しいのを呉れと仰有いました。
— 海野十三 『深夜の市長』 青空文庫
それから彼は、乗車賃の借りをかえすためにも又生活をするためにも、金が必要だったので、英蘭銀行へいって払出書を書いた。
— 海野十三 『英本土上陸戦の前夜』 青空文庫
そこで彼は、十万フランの払出請求書を書いた。
— 海野十三 『英本土上陸戦の前夜』 青空文庫
払出額、世帯主月三百円、一人ます毎に一〇〇円ずつ増加というのを読んで、ふと、どこからかそれだけの金が支払われでもしそうな錯覚を起したものは唯の一人もなかっただろうか。
— 宮本百合子 『モラトリアム質疑』 青空文庫
ハゲ小林が、人夫への換算払出しには割方鷹揚なわけだ。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
「払出しが十分でないから受取ることが出来ない。
— 魯迅 『端午節』 青空文庫