乙夜
いつや異読 おつや
名詞
標準
second division of the night (approx. 9pm to 11pm)
文例 · 用例
古寺の大入道や一本足の傘の化物などは、たいてい酒飮みの豪傑のために無邪氣な舞ひをごらんに入れて以て豪傑の乙夜丑滿の無聊を慰めてくれるだけのものである。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
古寺の大入道や一本足の傘の化物などは、たいてい酒飲みの豪傑のために無邪気な舞ひをごらんに入れて以て豪傑の乙夜丑満の無聊を慰めてくれるだけのものである。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
伏テ望ムラクハ陛下深仁深慈臣ガ[狂→至]愚ヲ憐レミテ少シク乙夜ノ覧ヲ垂レ給ハンコトヲ。
— 田中正造 『直訴状』 青空文庫
――伏て望むらくは、陛下深仁深慈、臣が狂愚を憐みて、少しく乙夜の覧を垂れ給はん事を」 これが冒頭の原文だ。
— 木下尚江 『臨終の田中正造』 青空文庫
蓋し乙夜の覧を経るという。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
伏テ望ムラクハ陛下深仁深慈、臣ガ狂愚ヲ憐レミテ、少シク乙夜ノ覧ヲ垂レ給ワン事ヲ」 正造はここで「狂愚」の「狂」に縦線を引いて傍に「至」と書き入れ、捺印して次へ移った。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫
「また、俺等だって、いつやられるか知れやしないんだ。
— 黒島伝治 『パルチザン・ウォルコフ』 青空文庫
それにたうもろこしの娘さんたちの長いつやつやした髪の毛は評判なもんだ。
— 宮沢賢治 『畑のへり』 青空文庫
作例 · 標準
乙夜の鐘が遠くのお寺から鳴る頃には、宿場町の明かりもすっかり消え、あたりは不気味なほどの静寂に包まれていた。
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昔の人は、乙夜を過ぎると百鬼夜行が始まると本気で信じて、夜歩きを極端に恐れていたらしい。
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屋敷での宴もたけなわであったが、乙夜の刻限となり、武士たちは三々五々提灯を片手に家路についた。
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