一跨ぎ
ひとまたぎ
名詞
標準
one stride
文例 · 用例
」 と考えが道草の蝶に誘われて、ふわふわと玉の緒が菜の花ぞいに伸びた処を、風もないのに、颯とばかり、横合から雪の腕、緋の襟で、つと爪尖を反らして足を踏伸ばした姿が、真黒な馬に乗って、蒼空を飜然と飛び、帽子の廂を掠めるばかり、大波を乗って、一跨ぎに紅の虹を躍り越えたものがある。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
終には此世彼世を一跨ぎの境界に至ったのである。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
湯は、だだっ広い、薄暗い台所の板敷を抜けて、土間へ出て、庇間を一跨ぎ、据風呂をこの空地から焚くので、雨の降る日は難儀そうな。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
町もこうは狭からざりしが、今はただ一跨ぎ二足三足ばかりにて、向の雨落より、此方の溝まで亙るを得るなり。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
わたくしが以前その先に石ばかりの中之島かと思ったものは近づいてみますと、それは対岸の築山の裾が池に臨むそこのところにある出岬で、この大石の出岬から女の足でも一跨ぎ出来る渓流を越しますと、向うの渚の庭石伝いになって、道は石灯籠のわきを通って草木の多い築山の小さい尾根に到ります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
縁側からその便所へは一跨ぎの渡廊下がついていて、昼見ると下には清水の流れている小溝があって石菖などが生えていた。
— 田中貢太郎 『料理番と婢の姿』 青空文庫
垣はすぐ一跨ぎのところにあった。
— 田中貢太郎 『悪僧』 青空文庫
松山と半ちゃんは、その傘の中を潜って一跨ぎの泪橋を渡った。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
作例 · 標準
道端の小さな水たまりを、軽快なステップで一跨ぎにした。
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彼のような大男にとっては、この程度の溝など一跨ぎだろう。
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古い垣根を一跨ぎして、こっそり裏庭へ忍び込んだ。
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標準
short distance
作例 · 標準
ここから駅までは、自転車ならほんの一跨ぎの距離ですよ。
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隣の村といっても、山を一つ越えれば一跨ぎで行ける。
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コンビニまで歩いて一跨ぎの、非常に便利な立地に住んでいる。
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