戴
たい
名詞
標準
文例 · 用例
木蘇の御嶽山が、その角々しき峰に白雪を戴いて、青ぎった空に美しい。
— 伊藤左千夫 『白菊』 青空文庫
村上が二階の書斎で手紙を書いていると女中が山崎の来たことを告げながら「これを頂戴いたしました」といって干鰈の沢山入った籠を見せた。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
そういう時、妻はわざわざ私の所へやって来て、『遅くなりますから、お先へ休ませて戴きます』と言う、丁寧に三つ指をついてお辞儀をし、それから自分の寝床へ入る。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
寢室に這入ると、行夫が半ば身を起して「登ちやん、そつちに行つて頂戴よ」といつてゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
助けて頂戴、ね、ね。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
私はまだ死んだ弟の仇打をしなければならないと、云つてみればそのやうな気持を、此の医者と対座して以来益々抱いてゐたので、さりとてその緒口も見付からない時であつたので、ええ、戴きますとさう云つた。
— 中原中也 『亡弟』 青空文庫
依つて本校の創立趣旨を出来る限り屡々生徒に聞かせ、又編入者に対しては速かに本校の空気に馴れしめるやう努めて戴かんければならないと考へられるのである」 彼は、「私は考へるのである」とか、「私は思ふのである」とかを、成可く交互に使はうと苦心した。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
「あんたトラックに一緒に乗つて行つて荷物を運び入れてゐて頂戴、そのうち私も行くから」と云ふ。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
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戴(たい)は、漢姓のひとつ。『百家姓』の116番目。
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