蹴放し
けはなし
名詞
標準
threshold (lacking the grooves needed for a sliding door)
文例 · 用例
もしそれ百尺|竿頭、百歩を進めた超凡越聖、絶学無造作裡に、上は神仏の頤を蹴放し、下は聖賢の鼻毛を数えるに到っては天魔、鬼神も跣足で逃げ出し、軒の鬼瓦も腹を抱えて転がり落ちるであろう。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
昨夜の収めざる蓐の内に貫一は着のまま打仆れて、夜着も掻巻も裾の方に蹴放し、枕に辛うじてその端に幾度か置易られし頭を載せたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
男はその風呂敷包みをもぎ取って、取り縋る彼女を蹴放して本所の方へ逃げてしまった。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
蛇ではあるまいかと想像しながら、市松は足をあげて強く蹴放した。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
大次郎は掴みつく奴を力まかせに蹴放して、また寄って来ようとするところを抜撃ちに斬りました。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
(臺所の被れ障子を蹴放して、助八は擂粉木を持ちて跳り出づ。
— 岡本綺堂 『權三と助十』 青空文庫
奥さんはおどろいて障子を蹴放して縁さきへ転げ出すところを、また追っ掛けて行って滅茶苦茶になぐって……。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
やがて奧の襖を蹴放して、山杉甚作が逃げて出るを、手先一人が追つて出づ。
— 岡本綺堂 『正雪の二代目』 青空文庫
作例 · 標準
蹴放しの部分に足の指をぶつけてしまい、あまりの痛さに悶絶した。
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古い町家の玄関には、溝のない蹴放しがそのまま残っている。
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蹴放しを超えて土間に降りる際、段差があるので注意が必要だ。
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