真打ち
しんうち
名詞
標準
文例 · 用例
」 いま楽屋入りして、騒動を聞いたばかりの、真打ちの軍談師伯朝だった。
— 影人形 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
真打ちはその頃の大看板竹本|京枝であった。
— 長谷川時雨 『竹本綾之助』 青空文庫
青テルの人魂が燃えゆれる――「かあいやそなたは迷うたナァ」と真打ちの一蝶親方が舞台がかりでいうと、「うらめしや……」なんとかと幽霊がいうていた。
— 長谷川時雨 『牢屋の原』 青空文庫
先づかけ出しの真打ちならば初日に席亭の処へ行つて、「へい今晩から御厄介になります。
— 談洲楼燕枝(二代) 『燕枝芸談』 青空文庫
「いやに、イジけてしまったね」と追究されても、北原は意地を張らず、「真打ちが出てしまったあとに、ヘボが、わがものがおに飛び出すほど、お笑い草はないでしょう。
— 鈴慕の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
わたしがやっていた時分には、軽業や力持はほんの前芸にしておいて、真打ちには、人の思いもつかないものを買い込んで、仲間をあっと言わせ、お客を煙に捲いて人気を独り占めにしたものでございます。
— 黒業白業の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
おかげで折角の真打ちの語り物がとうとう滅茶々々にされてしまった。
— 谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 青空文庫
これは当地の真打ちに違ない。
— 昭和十五年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫