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適々

適々
名詞
1
標準
文例 · 用例
適々高煦、華衆等を率いて至り、追兵を撃退して去る。
幸田露伴 運命 青空文庫
予行年|漸く五旬になりなんとして適々少宅有り、蝸其舎に安んじ、虱其の縫を楽む、と言っているのも、けちなようだが、其実を失わないで宜い。
幸田露伴 連環記 青空文庫
【三】 呉一郎の第一回覚醒と夢中遊行との関係 呉一郎が、同夜に限りて夜半の覚醒を見たるは、同人が従来あまり経験したる事なき異状なる出来事なる旨陳述せるが、右は又、適々以て、その後の睡眠間に於ける夢遊状態の存在を指示しおれる一徴候と認め得べき理由あり。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫
恐ろしい病気が現われた時に病気が発生したのではなくて、発生そのものは遠い以前にあって、適々何かの誘因で、それが突然現われるものであることは、多くの人の知っていることだが、僕のは全くそれなのだ。
――二川家殺人事件 黄鳥の嘆き 青空文庫
即ち運動及び多は(吾々の言葉で云えば)ただ弁証法的にしか把握出来ないことを適々裏から告げているのである。
戸坂潤 辞典 青空文庫
又それを 〔Qualita:t〕 という言葉と相即したのは、今の問題――空間の問題――にあっては、或る他の一般的な事情からそう呼ばれているものの内に、恰も今の「内容」が適々含まれて来るであろうと思われるからである。
――之は一つの習作である―― 範疇としての空間に就いて 青空文庫
即ち茲では制約者・被制約者――形式・内容――という概念を利用して空間の問題を解くのではなくして、始めからこの対立を構成しておいて適々空間をその一項として※入するに止まっている。
――理論の輪郭―― 性格としての空間 青空文庫
然り、侯は既に自ら公言して、乃公は一身を擧げて政友會に殉ずる能はずといへり、是れ尋常黨首の言ふ能はざる所にして、適々以て侯の侯たる所以の本領を見るなり。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫