法幢
ほうどう
名詞
標準
文例 · 用例
風なく搖らぐ法幢の、 暗き方へと靡くとき、 佛も寒く御座すらん。
— 夏目漱石 『鬼哭寺の一夜』 青空文庫
大法鼓を鳴らし、大法螺を吹き、大法幢を樹てて王城の鬼門を護りし昔しは知らず、中堂に仏眠りて天蓋に蜘蛛の糸引く古伽藍を、今さらのように桓武天皇の御宇から堀り起して、無用の詮議に、千古の泥を洗い落すは、一日に四十八時間の夜昼ある閑人の所作である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
彼等は早くから大和朝廷に於ける中央文化圈の佛教とは趣きを異にした別種の佛教、即ち印度教化した佛教の法幢を樹て、教權を布いてゐたのであらう。
— 竹内勝太郎 『淡路人形座訪問』 青空文庫
想ひ見よ、幾千の山法師が、日吉権現の神輿を擁して、大法鼓をならし、大法螺を吹き、大法幢を飜し、咄々として、禁闕にせまれるの時、堂々たる卿相の肝胆屡※是が為に寒かりしを。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
仏教の習慣では説法する時は法幢を建てるといって幡を立てて説法する。
— 高楠順次郎 『東洋文化史における仏教の地位』 青空文庫