寄せ木
よせぎ
名詞
標準
文例 · 用例
そこに、立派な西洋建ての北海道物産陳列所があつて、その附屬として、北海道林業會出品の寄せ木家屋が建つてゐる。
— 放浪 『泡鳴五部作』 青空文庫
そこへも訪ねて行つて見ると、寄せ木の太い柱を鐵の板で堅めてある天守閣の内部は、武裝を解かれて休息してゐる建物か何かのやうであつた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
これに常々不服だった彼は、その代りによく草花の鉢を買って来ては、部屋の中央に据えてある寄せ木の卓子の上へ置いた。
— 芥川龍之介 『路上』 青空文庫
」 俊助がこう答える間も待たないで、からりとそこの唐紙が開くと、桜草の鉢を置いた寄せ木の卓子の向うには、もう肥った野村の姿が、肩を揺ってのそのそはいって来た。
— 芥川龍之介 『路上』 青空文庫
どうやら私の書いた寄せ木細工の大美文のことが親分の耳にはいったらしい。
— ――放浪の末、段ボールを思いつく 『私の履歴書』 青空文庫
寄せ木張り、ピカピカ床の上で、箱がキーキー音を立て、ひどい擦り傷をつけた。
— The Slave of Silence 『くちなしの花』 青空文庫
芥川の散文は教養のよせ木であり脆さが痛々しいばかりである。
— 宮本百合子 『バルザックについてのノート』 青空文庫
芥川のもよせ木です、もろい。
— 一九四三年(昭和十八年) 『獄中への手紙』 青空文庫