薪屋
たきぎや
名詞
標準
文例 · 用例
撫子 いいえ、いま思知ったんです、まったく罰が当りますから、私を可哀想だとお思いなすったら、このお邸のおさんどん、いくや、いくや、とおっしゃってね、豆腐屋、薪屋の方角をお教えなすって下さいまし。
— ――其一幕―― 『錦染滝白糸』 青空文庫
三光町の裏小路、ごまごまとした中を、同じ場末の、麻布田島町へ続く、炭団を干した薪屋の露地で、下駄の歯入れがコツコツと行るのを見ながら、二三人共同栓に集った、かみさん一人、これを聞いて、「何だい、その言種は、活動写真のかい、おい。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
炭屋、薪屋、石炭揚場の間から蹴出しを飜して顕われたんでは、黒雲の中にひらめく風情さ。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
向うの路地の角なる、小さな薪屋の店前に、炭団を乾かした背後から、子守がひょいと出て、ばたばたと駆けて行く。
— 泉鏡花 『註文帳』 青空文庫
御米はまだ薪屋が一|軒殘つてゐると答へた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
兄妹して薪屋の二階を一間借りて、妹は毎日|刺繍の稽古に通っているのだそうである。
— 夏目漱石 『永日小品』 青空文庫
兄妹して薪屋の二階を一間借りて、妹は毎日刺繍の稽古に通っているのだそうである。
— 夏目漱石 『永日小品』 青空文庫
今は薪屋の横町の衝當になつてゐる。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫