生殺与奪
せいさつよだつ
名詞
標準
(having) life-and-death power (over)
文例 · 用例
どうしても工場になくてはならない熟練工や、いたいけない、七ツか八ツの少年工や少女工までが、蒼くなって、どんよりとした、悲しげな眼で、生殺与奪の権を握っている日本人をだまっておがむように見るのだった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
生殺与奪の権は我が掌中にあり、時次郎時分は可しと、「何むずかしいことは無いのさ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
原田教授は、我が子の生殺与奪の権を握っている予審判事の口から出る一語一語に、はらはらしながら聴き入っていた。
— 平林初之輔 『予審調書』 青空文庫
主人は奴隷に対して生殺与奪の権を持っている。
— 大杉栄 『奴隷根性論』 青空文庫
「女は三界に家なし」無限の悲哀を誘うこの現実と、生殺与奪の権利をもった男たち、その父、その良人、その息子からさえ監視されて、貞節に過さなければならなかった女の生涯を眺め合わせたとき、私たちは心から慄然とする。
— 宮本百合子 『貞操について』 青空文庫
昔の封建時代は殿様が絶対的の権力をもっておりましたから、自分の臣下に対して生殺与奪の権があった。
— 宮本百合子 『幸福の建設』 青空文庫
ルネッサンス時代の若い貴女デスデモーナは、お父様、わたくしはあの方と結婚しとうございます、というところまで自主的になっているけれども、その夫婦としての愛のなかでは、やっぱり歴然と、絶対の権力、生殺与奪の力をふるうものとしての良人しかみていない。
— 宮本百合子 『デスデモーナのハンカチーフ』 青空文庫
日本にのこっている封建的感情は、ハイ・ボールの一杯機嫌で気焔をあげるにしても、すぐ生殺与奪の権をほしいままに握った気分になるところが、いかにもおそろしいことである。
— 宮本百合子 『鬼畜の言葉』 青空文庫
作例 · 標準
独裁国家において、最高指導者は国民の生殺与奪を完全に支配下に置いている。
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「私の生殺与奪の権を他人に握らせるつもりはない」と、彼は毅然とした態度で言い放った。
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「おいおい、そんな小さなミスで彼の生殺与奪を左右するような決定を下すのは酷じゃないか」
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