雋
雋
名詞
標準
文例 · 用例
本因坊あつて偃武の世に出づるに及び、蔚然一家を為し、太平三百年間、雋異の才、相継で起り、今則ち禹域を圧すといふ。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫
これより先良三は、優善が山田|椿庭の塾に入ったのと殆ど同時に、伊沢柏軒の塾に入って、柏軒にその才の雋鋭なるを認められ、節を折って書を読んだ。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
而かもまた無心無我の極にあつて、既に恐るべき悪魔的天才の萌芽を示した雋鋭錐の如き近代の神経と感覚。
— 北原白秋 『神童の死』 青空文庫
真の愛、真の雋鋭なる官感を通じて世の真実相に徹する時、真の生命は初めてその神秘の光を放ち、歌も愈々真の象徴に達する。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
それは雋鋭で、極めて感傷的であつた。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
「乾草」の連作に未だ嘗なかつた感覚の雋鋭を弄んでゐる。
— 芥川龍之介 『僻見』 青空文庫
唯唯作者の論理的|頭脳は残念にも余り雋鋭ならず。
— 芥川龍之介 『案頭の書』 青空文庫
「狐おぢい」始め、女化原の二様の伝説では、別に其子が賢かつたとも言うて居ないが、狐腹の子は、概して雋敏な様だ。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫