久方
ひさかた
名詞
標準
sky
文例 · 用例
その時、ふっと私は、久方振りで、涼しい幸福感を味わいました。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
一柳斎は、むろん大喜びで久方振りの愛弟子に稽古を付けてくれたが、稽古が済むと一柳斎が、「ホホオ。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫
久方振りに殿の御用で江戸表へ参いっておる中に、あの願書の当の本人、友川矩行という若侍から父の仇敵と名乗り掛けられてのう……」「ヘエッ。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫
その謡い好きというのは拙者の祖母で、今年九十三歳になって中風の気味で郷里福岡の片傍りの伯父の家に寝ているのであるが、これをこの間久方振りに帰郷した時見舞いに行って見ると、折節伯父伯母は下女を残して外出の留守で、小供は皆学校に行っているし、祖母は只一人奥の六畳に霞んだ眼をして寝ているところであった。
— 夢野久作 『謡曲黒白談』 青空文庫
久方の光に近き名のみして朝夕霧も晴れぬ山ざと というのが源氏の勅答の歌であった。
— 松風 『源氏物語』 青空文庫
「中に生ひたる」(久方の中におひたる里なれば光をのみぞ頼むべらなる)と源氏は古歌を口ずさんだ。
— 松風 『源氏物語』 青空文庫
絵はうまくできているが、そばに久方の雲井の空の子規と書いてあるのは、なんのことだか判じかねた。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
」 私は久方ぶりに友達に逢ったようにこう思って、その一つを取り上げてみた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
作例 · 標準
久方の月の光が、静まり返った湖の表面を銀色の帯のように照らし出している。
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久方の天つ日を仰ぎ見ながら、古代の人々は豊作を神に祈り願ったことだろう。
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久方の雲の切れ間から、ようやく輝く一番星がその姿を現した。
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