苦になる
くになる
表現動詞-五段-ラ行
標準
to be bothered (by something)
文例 · 用例
それで特に雨の降る日などは、この金曜日が一倍苦になるのであった。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
朝、寝床の中で愚図愚図していると、のた打つほど苦になることばかり、ぞろぞろ、しかも色あざやかに思い出されて来て、たまったものでない。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
以上のやうな貧乏な旅行を我慢さへすれば旅行は格別苦になるものではない。
— 長塚節 『旅行に就いて』 青空文庫
阿父さんや、阿母さんに会ふ度に、今度は話さう、今度は話さうと思ひながら、私の口からは何と無く話し難いやうで、実は今まで言はずにゐたのだけれど、その事が初中終苦になる所為で気を傷めるから体にも障るのぢやないかと、さう想ふのです」 思凝せるやうに母は或方を見据ゑつつ、言は無くて頷きゐたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
……ご自由に……ベロナールであろうと、モルヒネであろうと勝手に用いて、なるたけ楽に天国へ行くんだね」 と、P氏は笑って呟いたが、矢張り苦になるところから、その日になると、――時間だけはグット遅くらせて――彼女の部屋へ行ってみた。
— 国枝史郎 『世界の裏』 青空文庫
大して苦になるといふ程でもないが――とNは云つた。
— 牧野信一 『山を越えて』 青空文庫
こう云うと人間がばらばらになって、相互の心に統一がない、極めて不安な心持になりますが、その代り、誰がどう見ても変らない立場におって、申し合せたように一致した態度に出る事もたくさんあるから、そう苦になるほどの混雑も起らないのであります。
— 夏目漱石 『創作家の態度』 青空文庫
但し往くさ来るさの講中の気勢、団扇太鼓の拍子どりして歩む時には、ただそれ無我夢中で、遠い路が苦になるでもない。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
作例 · 標準
彼の言葉がずっと苦になって、夜も眠れない。
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周囲の雑音が全く苦にならない性格だ。
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小さな失敗が苦になるようでは、大きな仕事はできない。
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