金碧
きんぺき
名詞
標準
文例 · 用例
この写真が、いま言った百人一首の歌留多のように見えるまで、御堂は、金碧蒼然としつつ、漆と朱の光を沈めて、月影に青い錦を見るばかり、厳に端しく、清らかである。
— 泉鏡花 『夫人利生記』 青空文庫
可成りの大さありて、金碧粲然として、人目を射る。
— 大町桂月 『妙義山の五日』 青空文庫
前の晩には金碧の眩い汽車だと思つたが朝になつて見ると昨日迄のよりは余程古い。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
突然出た広場は歩廊のある大きな層楼で三|方を囲まれ、一方に幾つかの円屋根と様様の色大理石を用ひた幾十の柱と五つの扉とを外にしたサン・マルコの大寺院が金碧朱白の沈雅な趣をした外壁の絵を、前に立つた三つの大きな幡の上に光らせて居る。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
霊官殿、玉皇殿、四御殿など、皆|槐や合歓の中に金碧|燦爛としていたり。
— 芥川龍之介 『北京日記抄』 青空文庫
」 なるほど趙生が指さした几の上には、紫金碧甸の指環が一つ、読みさした本の上に転がっている。
— 芥川龍之介 『奇遇』 青空文庫
しかも一昨日の晩なぞは、僕が女に水晶の双魚の扇墜を贈ったら、女は僕に紫金碧甸の指環を抜いて渡してくれた。
— 芥川龍之介 『奇遇』 青空文庫
前の晩には金碧の眩い汽車だと思つたが朝になつて見ると昨日迄のよりは餘程古い。
— 與謝野晶子 『巴里まで』 青空文庫