程良い
ほどよい
形容詞
標準
文例 · 用例
一年前今程良い話といえなかったが、それでも政江の虚栄心を満足さすに足る縁談があった。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
そしてこの学問に拠って、自ら農業の本道を実践しようと鋤鍬を執っても、簡単には事が運ばず、日々風に吹かれ日に曝されて、苦労すること月重なり年積もった後、次第に土も思うようになり、苗も枯れず腐らず、水分も不燥不湿の程良い状態になる。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
今日この原へ集った中で、この程良い馬は少なかろう」 と一人の馬喰が手を隠して袖口を差出す。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
(六) 余り急に栄蔵が戻って来たのでお節は余程良い事かさもなければ此上なく悪い事があっての事だと思ってしきりに東京の模様を話せとせがんだ。
— 宮本百合子 『栄蔵の死』 青空文庫
程良い人間などでは西山は決してない。
— 豊島与志雄 『程よい人』 青空文庫
平野神社なども同樣でありまして、平野神社の伴信友の研究といふものは餘程良い頭で研究したものであります。
— 内藤湖南 『近畿地方に於ける神社』 青空文庫
折角苦しんでゐるのに、咽頭に穴まであけて生かしてやるより、このままそつとうつちやつて置いた方が余程良いではないか、といふ考へが浮んで来る。
— 北條民雄 『重病室日誌』 青空文庫
地中海、アフリカ――とにかく、太陽に近ければ近い程良い。
— 三好十郎 『炎の人――ゴッホ小伝――』 青空文庫