幻辞.com

名詞
1
標準
文例 · 用例
邇く水陸を画れる一帯の連山中に起せる、御神楽嶽飯豊山の腰を十重二十重に※れる灰汁のごとき靄は、揺曳して巓に騰り、見る見る天上に蔓りて、怪物などの今や時を得んずるにはあらざるかと、いと凄じき気色なりき。
泉鏡花 取舵 青空文庫
神龍氷湫より起るの句は、燕王|起の事をいう。
幸田露伴 運命 青空文庫
若し建文帝にして走って域外に出で、強にして自大なる者に依るあらば、外敵は中国を覦うの便を得て、義兵は邦内に起る可く、重耳一たび逃れて却って勢を得るが如きの事あらんとす。
幸田露伴 運命 青空文庫
三弥は徳川家の譜代侍の本多佐渡正信の弟で、隠れ無い勇士であったが其の如くで、其他旗本から抜け出でて進み戦った岡左内、西村|左馬允、岡田大介、岡半七等、いずれも強の者共で、其戦に功が有ったのだったが、皆令を犯した廉で暇を出されて浪人するの已むを得ざるに至った。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
当時|強の男で天下の実勢を洞察するの明のあつた者は、君臣の大義、順逆の至理を気にせぬ限り、何ぞ首を俯して生白い公卿の下に付かうやと、勝手理屈で暴れさうな情態もあつたのである。
幸田露伴 平将門 青空文庫
信長に至っては自家集権を欲するに際して、納屋衆の強を悪み、之を殺して梟首し、以て人民を恐怖せしめざるを得無かったほどであった。
幸田露伴 雪たたき 青空文庫
散らし薬には竟の物が参ッた。
二葉亭四迷 浮雲 青空文庫
モンテ・ファルコの山は平野から暗い空に起しておごそかにこっちを見つめていた。
有島武郎 クララの出家 青空文庫