情思
じょうし
名詞
標準
文例 · 用例
うつくしき人の、葉柳の蓑着たる忍姿を、落人かと見れば、豈知らんや、熱き情思を隱顯と螢に涼む。
— 泉鏡太郎 『五月より』 青空文庫
自分は自分の感情思想趣味があって、そしてその自分の感情思想趣味を以て実社会を批判して書いたのであるという事を認めなければならんのであります。
— 幸田露伴 『馬琴の小説とその当時の実社会』 青空文庫
』 山間の湖水のように澄み切った、気高い姫のお顔にも、さすがにこの時は情思の動きが薄い紅葉となって散りました。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
」二|度、三|度この祈りを繰りかえして居る内に、私の胸には年来の命の御情思がこみあげて、私の両眼からは涙が滝のように溢れました。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
「朝日さす軒端の雪も消えにけり、吾が故郷の梅やさくらん」、これ獄中立春に際して、兄に寄するの歌、吟じ来れば無限の情思この中より湧くにあらずや。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
拙もその日分り候わば、昔噺しなりとも認め遣わし申すべし〔情思懇篤〕。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
涙ぐましいくらいな情思をかくありありと彼が見せたことはなかった。
— 剣山の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
わたしはわたしの感情思想を、平穏な状態におこうと努めているのだ。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫