借り上げ
かりあげ
名詞
標準
文例 · 用例
初発患者が発見つてから、二月足らずの間に、隔離病舎は狭隘を告げて、更に一軒山蔭の孤家を借り上げ、それも満員といふ形勢で、総人口四百内外の中、初発以来の患者百二名、死亡者二十五名、全癒者四十一名、現患者三十六名、それに今日の診断の結果で復二名増えた。
— 石川啄木 『赤痢』 青空文庫
初發患者が見附かつてから、二月足らずの間に、隔離病舍は狹隘を告げて、更に一軒山蔭の孤家を借り上げ、それも滿員といふ形勢で、總人口四百内外の中、初發以來の患者百二名、死亡者二十五名、全癒者四十一名、現患者三十六名、それに今日の診斷の結果で又二名増えた。
— 石川啄木 『赤痢』 青空文庫
連年海陸軍の兵備を充実するために莫大な入り用をかけて来た旧幕府では、彼らが知行の半高を前年中借り上げるほどの苦境にあったからで。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
百石につき米百二十俵を上下していたお禄が、少しまえから百俵と定り、そのうえしばしば御借り上げの布令が出るほどで、御政治むきの御不勝手なことは私などにもおぼろげには察しがついていた。
— 桃の井戸 『日本婦道記』 青空文庫
外観ばかりが、豪奢で絢爛で、内輪では、領民に苛税を加えたり、富豪から冥加金を借り上げたり、そのやり繰り算段や、社交に賢い家来が(あれは、忠義者)と、主人に愛されている時世なのである。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
アバッド藩王が借り上げておられます。
— The Slave of Silence 『くちなしの花』 青空文庫
特別仕立ての蒸気船は同国政府の好意で借り上げたものだった。
— THE MASTER CRIMINAL 『悪の帝王』 青空文庫
夫のガイ牧師は教区の病人を見舞うために早く出かけたので、二人だけで村へ降りて、ホークスの小舟をまた借り上げる羽目になった。
— TREGARTHEN'S WIFE 『トリガーセンの妻』 青空文庫