捨場
捨場
名詞
標準
文例 · 用例
古寺やほうろく捨てる芹の中 荒廃した寺の裏庭に、芥捨場のような空地がある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それが裏街の芥捨場や、雑草の生える埋立地で、詩人の心を低徊させ、人間生活の廃跡に対する或る種の物侘しい、人なつかしい、晩春の日和のような、アンニュイに似た孤独の詩情を抱かせるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
昼過ぎから猛烈な吹雪が襲って来たので、捲上の人夫や、捨場の人夫や、バラス取り、砂揚げの連中は「五分」で上ってしまった。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
大山たちは立ち樹を楯にとっていたので、何ともなかったが、他のトロを押している者や、捨場を掻いている者たちは、パッと首を下げた。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
大山はスイッチを入れられたモーターみたいに、その言葉と同時に、回転を始めて報償道路の捨場を駆け降りた。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
真珠の捨場には困つてゐるんだ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
眞珠の捨場には困つてゐるんだ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
ゴーゴルか誰かの小品で読んだ、パンの中から出た鼻の捨場所を捜してうろついて歩いている男の心持を想い出した。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫