御稚児
おちご
名詞
標準
文例 · 用例
これがまた女の中で育ったというもので申分の無いお稚児様に出来ているもの。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
……先刻、山越に立野から出るお稚児を二人、大勢で守立てて通ったきり、馬士も見掛けない。
— 泉鏡花 『山吹』 青空文庫
――消防夫が揃って警護で、お稚児がついての。
— 泉鏡花 『山吹』 青空文庫
夫人 可愛い、お稚児さんね。
— 泉鏡花 『山吹』 青空文庫
お稚児に結って、小学校に通っていた頃から、お恵さんは痩ぎすな、淋しい静かな子であった。
— 宮本百合子 『加護』 青空文庫
神社の裏庭には、小さなサーカスの一団がジンタの囃を響かせており、大通りには、樽御輿がかつぎまわされ、お稚児姿の子供達がその後に続く。
— 豊島与志雄 『祭りの夜』 青空文庫
猿田彦が通り、美くしく化粧したお稚児が通り、馬に乗つた禰宜が通り、神馬が通り、宮司の馬車が通り、勅使が通り、行列は終になつたが、神輿はまだ大和橋を渡つたとか渡らぬとか群衆が云て居る。
— 與謝野晶子 『住吉祭』 青空文庫
海のやうに灯の点つた町を通るのでありながら、やはり夜のことですから、お稚児さんの顔などは灰白く見えるだけです。
— 與謝野晶子 『私の生ひ立ち』 青空文庫