徒卒
とそつ
名詞
標準
foot soldier
文例 · 用例
もう一つ特に私が宇都野さんに望む所は、時々はもう少し不用意な、読みっ放しの云わばもっとそつのある歌をよんで見せて頂きたいと思う事である。
— 寺田寅彦 『宇都野さんの歌』 青空文庫
一 ルウ・アンドレアス・サロメに一九〇三年七月十六日、ブレェメン郊外ヴォルプスヴェデにて 愛するルウよ、巴里は私には、あの幼年學校時代とそつくりな經驗だつたと言つてもいいかも知れません。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『巴里の手紙』 青空文庫
小菅が藝術をいささかでも畏敬してゐるとすれば、それは、れいの青い外套を着て身じまひをただすのとそつくり同じ意味であつて、この白晝つづきの人生になにか期待の對象を感じたい心からである。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
私とそつくりおなじ男がゐて、この世にひとつものがふたつ要らぬといふ心から憎しみ合つたわけでもなければ、その男が私の妻の以前のいろであつて、いつもいつもその二度三度の事實をこまかく自然主義ふうに隣人どもへ言ひふらして歩いてゐるといふわけでもなかつた。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫
清作はびつくりして顔いろを変へ、鍬をなげすてて、足音をたてないやうに、そつとそつちへ走つて行きました。
— 宮沢賢治 『かしはばやしの夜』 青空文庫
烏の大尉は夜間双眼鏡を手早く取つて、きつとそつちを見ました。
— 宮沢賢治 『烏の北斗七星』 青空文庫
私がいま少しすべてにあつかましかつたら、いよいよ此の貴族とそつくりになれるのだ、と思つた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
(君曰く、ああ僕とそつくりだ!
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫