呑舟
どんしゅう
名詞
標準
swallowing a boat whole
文例 · 用例
これは畢竟量を見るに急なために質を見る目がくらむのであり、雑魚を数えて呑舟の魚を取りのがすのである。
— 寺田寅彦 『量的と質的と統計的と』 青空文庫
貧者は獄に入りて殃を受け、富者は経を転じて罪を免る、惟傷弓の鳥を取り、毎に呑舟の魚を漏す。
— 田中貢太郎 『令狐生冥夢録』 青空文庫
君等がよく取逃がす呑舟の魚という奴だ。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
夫、呑舟の大魚は小流に遊ばず。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
「ウム、どうやら呑舟の大魚が掛ったようだぞ。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
呑舟の魚をも洩らすべき大穴がある。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
逃げ散ったものはお構いなし、すでにこの呑舟の魚であるところの道庵先生を得ているのだから――「こいつは驚いた、こいつはたまらねえ」 道庵は、やみくもに驚いてしまって、「こいつはたまらねえ、これには驚いた」と繰返して、ひとりで足をバタバタさせているほかには為さん術を知りません。
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
日本左衛門という呑舟の大魚は、遂にその晩、それ以上の追捕をつくすべくもありませんでしたが、ともあれ、聖天の河ッ童穴以来、一同の心をなやましていた仮面だけでも、無事に還る人の手へ返って来たのは、まず、上乗とまでは行かなくっても、首尾よく運んだものと言わなければなりません。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
作例 · 標準
どんな困難も呑舟の勢いで乗り越えよう。
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彼は権力欲が強く、あらゆるものを呑舟しようとしている。
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その事件の規模は大きく、まさに呑舟という言葉がぴったりだった。
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