心利
こころど
名詞
標準
文例 · 用例
杉田老画伯は心利きたる人なれば、やがて屋台店より一本の小さき箒を借り来り、尚も間断なく散り乱れ積る花びらを、この辺ですか、この辺ですか、と言いつつさっさっと左右に掃きわけ、突如、あ!
— 太宰治 『花吹雪』 青空文庫
この豚存外に心利きたる奴にて甲斐々々しく何かと世話しくれたり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
心利きたる馬丁等、素早く坂を駈下りて、谷町通に大音に、「御救米が出るになぜ来ない。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
心利いて、すばやい春葉だから、「水だ、水だ。
— 泉鏡太郎 『火の用心の事』 青空文庫
「その方なかなかに心利いた奴じゃな。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
あれなる若者、何かと心利いて不審な男と思うておったが、今ようやく謎が解けたわい。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
以上」 そして心利いた仲間を使いに立てた。
— 菊池寛 『恩を返す話』 青空文庫
心利いた奴じゃ」 と言ううちに尾藤内記はソソクサと立上った。
— 夢野久作 『名君忠之』 青空文庫