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宥免

ゆうめん
名詞
1
標準
文例 · 用例
子息ハ宥免ノツモリデヰマシタ。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
それより一同種々申して渠を御前にわびたりければ、幼君ふたゝび御出座ありて、籠中の人に向はせられ、「其方さほどまでに苦しきか」とあれば、「いかにも堪難く候、飼鳥をお勸め申せしは私一世の過失、御宥免ありたし」と只管にわび奉りぬ。
泉鏡太郎 十萬石 青空文庫
それは奥州鎮護の大任を全うするに付けては剛勇の武士を手下に備えなければならぬ、就ては秀吉に対して嘗て敵対行為を取って其|忌諱に触れたために今に何の大名にも召抱えられること無くて居る浪人共をも宥免あって、自分の旗の下に置くことを許容されたい、というのであった。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
そのうちに源氏|宥免の宣旨が下り、帰京の段になると、忠実に待っていた志操の堅さをだれよりも先に認められようとする男女に、それぞれ有形無形の代償を喜んで源氏の払った時期にも、末摘花だけは思い出されることもなくて幾月かがそのうちたった。
蓬生 源氏物語 青空文庫
坊主は身も世もあらぬ思いに腰全く抜け、どうぞ命をと叫びながら四つ這いで出るを見て夫婦も尻餅、平素畜生を灰色坊主と呼んだ故、灰衣托鉢僧団の祖師フランシス大士が立腹と早合点で、地にひれふし、大士と弟子たちの宥免を願い奉ると夫婦|叩頭、坊主も頓首し続けて互いに赦しを乞う事十五分間とは前代未聞の椿事なり。
猪に関する民俗と伝説 十二支考 青空文庫
所詮、行末の計られませぬ病人を、まんろくな者と申しくるめて御引取願いましては商売冥利に尽きますると平に御宥免を願いましたが、流石に長者様とも呼ばるる御方様の御腹中は又格別なもので、さては又あれが御老人の一徹とでも申上るもので御座いましょうか、いやいやそれは要らざる斟酌。
夢野久作 名娼満月 青空文庫
「というのは今日まで萩丸殿に対し、我ら手をかえ品を代えて、紀州公への宥免状を、認めさせようといたしましたが、萩丸殿頑として聞き入れませぬ。
国枝史郎 猫の蚤とり武士 青空文庫
「萩丸様を捕えましたは、最初から殺そうためではなく、萩丸様に筆をとらせ、紀州において捕えられましたところの、我々義党の同志の体を、至急獄屋から放すよう、頼宣卿への宥免状を、認めさせるためと存じまする」「さようさよう、申すまでもござらぬ」 と、関口勘之丞という武士が云った。
国枝史郎 猫の蚤とり武士 青空文庫