鎮坐
ちんざ
名詞
標準
文例 · 用例
このすつかり霜をいただいたわしが脳天の古林と、まるで眼の上の瘤みたいに片わきに鎮坐まします山の神の婆あの前ではあるが、こんな娘を思ふ存ぶん接吻することができないほどなら、おお主よ、わしはもう頌歌席でハレルヤを唱へさせて貰ひませんでも結構ぢや。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
標山系統の練り物の類を通じて考へて見るに、天神は決して常住社殿の中に鎮坐在すものではなく、祭りの際には一旦他処に降臨あつて、其処よりそれ/″\の社へ入り給ふもので、戻りも此と同様に、標山に乗つて一旦|天降りの場に帰られ、其処より天馳り給ふものと言はねばならぬ。
— 折口信夫 『髯籠の話』 青空文庫
みな天有なり」と)又曰、後儒謂、神陰陽之霊、故罔云常躬鎮坐。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
又謂魂気血之精耳、故議思死魂散滅、是人間理量非神仙知、罔鎮坐、則三輪五瀬不知所立、魂散滅則菟狭芳野云何立。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
ゆえに常躬鎮坐をいうことなし。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
鎮坐することなければ、すなわち三輪五瀬立つところを知らず。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
あの人にしてみれば自分で縄ぬけできるのを人に知られたくないわけですが、様子が判ってみればいつまでもボックスに鎮坐していられなくなったのでしょう。
— 坂口安吾 『心霊殺人事件』 青空文庫
三十五年前、日本国を荒れに暴らしたる電火的革命家も、今はここに鎮坐して、静かなる神となり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫