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軽舸

けい舸
名詞
1
標準
文例 · 用例
(葦船は速力早き軽舸にして、今日も南米ペルーにおいて用いられている)。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
水城、博多は多多良が浜の防塁、別しては箱崎の宮の大前、一歩も上げじ許すなと、獅子奮迅に射放ち落せば、波を潜つて軽舸の面々、漕ぎ寄せ、漕ぎ寄せ、日本国は四国の住人河野ノ通有、いで物見せん、夷原、月は弓張る幸先に、倒す檣渡りに船と乗りかけ、つけ入り、斬り込んだり。
北原白秋 新頌 青空文庫
濃碧の湖には笑を乗せて軽舸が浮く。
宮本百合子 追慕 青空文庫
竹やぶの細い葉を一枚一枚キラキラ強い金色にひらめかせながら西の山かげに太陽が沈みかけると、軽い蛋白石色の東空に、白いほんのりした夕月がうかみ出す、本当に空にかかる軽舸のように。
宮本百合子 田舎風なヒューモレスク 青空文庫
すると先刻までは何処に居たのか水音も為せなかった沢山の軽舸が、丁度流れ寄る花弁のように揺れながら、燈影の華やかなパゴラの周囲に漂い始めます。
宮本百合子 C先生への手紙 青空文庫
◎ 六月の若い栗の梢に、黄金の軽舸のような半月が浮んだ。
宮本百合子 一九二三年夏 青空文庫
風の薫しい夕方、紫色に見える穏やかな湖に軽々と恰好のよい舳を浮かせて、いかにも典雅に水を滑る軽舸の律動につれて、月を迎えるような笛の旋律に聴き惚れるときなどには、私の心はまるで我を忘れたように「彼等」のうちに溶けこんでしまう。
宮本百合子 一つの出来事 青空文庫
「参りましょう」「お静さんを始め七人の花嫁は、どこか河岸っぷちの家にでも押し込められているに違えねえ」 それから間もなく、利助とガラッ八は、子分の者に軽舸を漕がせて、大川の右左を、上から下へ、下から上へと見廻り始めたことは言うまでもありません。
七人の花嫁 銭形平次捕物控 青空文庫