貸し別荘
かしべっそう
名詞
標準
文例 · 用例
前記の浴室より、もう少し左上に当たる崖の上に貸し別荘があって、その明け放した座敷の電燈が急に点火するときにそれをこっちのベランダで見ると、時によっては、一道の光帯が有限な速度で横に流出するように見えることがある。
— 寺田寅彦 『人魂の一つの場合』 青空文庫
と、一人の美しい娘が、島田髷をつやつやと光らせながら、貸し別荘のある林の中から、供も連れず一人で歩いて来たが、ひょいと砂地へかがみ込んだ。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
貸し別荘のみよし屋の寮が、その松林の中にあって、そこでともしている灯火なのさ。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
そうして他にもう三人の男が――そいつらは人目に立たないように、他の貸し別荘にバラバラになって、めいめい住んでいたのだが、時々あそこへ集まって、よくないことを企んでいたのさ。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫