食いはぐれ
くいはぐれ
名詞
標準
文例 · 用例
皆食いはぐれはないさ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
うなぎを食いはぐれてあぶら切れがしていやがったんで、野郎にたぶらかされたんだ。
— 袈裟切り太夫 『右門捕物帖』 青空文庫
子孫の為に残すなら、これはいい財産で、一寸売れないだけに、子供の食いはぐれが無い。
— 直木三十五 『大阪を歩く』 青空文庫
言うまでもなくそういったいい条件の下では、その代りに場所がぐんと悪いところにまわされていたから、うっかりすると食いはぐれそうですらもあった。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
この少年こそたれあろう、サケ料理を食いはぐれた、クイーン・メリー号のチンピラボーイ三千夫少年にほかならなかった。
— 海野十三 『海底大陸』 青空文庫
田舎にまだかなりの土地もあり、甥の名義で果樹園をやつているというから、どんなことをしたつて、食いはぐれはない。
— 岸田國士 『光は影を』 青空文庫
弟深志のことも、始終気がかりで、男一人食いはぐれはないとしても、一歩一歩、生活の乱れから自暴自棄に陥ることがあつてはと、それだけが不安の種であつた。
— 岸田國士 『光は影を』 青空文庫
君達にスタア意識があり、稼業があり、暇々があり、食いはぐれがないという安心があると言う事が良い事か悪い事か僕にはわからない。
— 三好十郎 『俳優への手紙』 青空文庫