辮
辮
名詞
標準
文例 · 用例
そのチャンチャン坊主の支那兵たちは、木綿の綿入の満洲服に、支那風の木靴を履き、赤い珊瑚玉のついた帽子を被り、辮髪の豚尾を背中に長くたらしていた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
その辮髪は、支那人の背中の影で、いつも嘆息深く、閑雅に、憂鬱に沈思しながら、戦争の最中でさえも、阿片の夢のように逍遥っていた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
彼らは銃剣で敵を突き刺し、その辮髪をつかんで樹に巻きつけ、高梁畠の薄暮の空に、捕虜になった支那人の幻想を野曝しにした。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
丁度その時、辮髪の支那兵たちは、物悲しく憂鬱な姿をしながら、地面に趺坐して閑雅な支那の賭博をしていた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
どれも辮髪を背中にたれ、赤い珊瑚玉のついた帽子を被り、長い煙管を口にくわえて、悲しそうな顔をしながら、地上に円くうずくまっていた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
彼らは銃剣で敵を突き刺し、その辮髪をつかんで樹に巻きつけ、高粱畠の薄暮の空に、捕虜になった支那人の幻想を野曝しにした。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞』 青空文庫
涙を路ばたの石にながしながら私の辮髮を背中にたれて 支那人みたやうに歩いてゐよう。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
その秀才たちは、辮髪を頭のてっぺんにぐるぐる巻にして、その上に制帽をかぶっているので、制帽が異様にもりあがって富士山の如き形になっていて、甚だ滑稽と申し上げるより他は無かった。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫