座り直し
すわりなおし
名詞
標準
文例 · 用例
蓮月 ――(屹度座り直し然し、息は切れ切れに)わたしは女に還りました。
— 岡本かの子 『ある日の蓮月尼』 青空文庫
『如何しました、如何しました』と叫けんだ僕の声を聞いて母は僅に座り直し、『お前だったか、私は、私は……』と胸を撫すって居ましたが、其間も不思議そうに僕の顔を見て居たのです。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
」 ランスは座り直したが、依然、腑に落ちない顔をしていた。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
鶏頭、鶏頭、 記憶に悲哀は再燃する、切迫|詰つた俺の感覚が四ん匍ひになつて剃刀を拾ひかける、ハツと霊魂が後から呼び返すと意久地もなくパタリと身体が平べつたくなる、苦しい涙がポトリポトリと額を抑えた手の甲に零れる…… 轡虫が啼く……唐突に座り直して、ぐいと右の指を二三本白粉の瓶に突つ込む。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
けれどもそのうちに……サテはこの紳士が、今の自動車に乗って来た人物だな……と直覚したように思ったので、吾れ知らずその方向に向き直って座り直した。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
思わず座り直して頓狂な声を出した。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
それからポケットに両手を突込んでサモ美味そうにスパスパと吸立てたが、軈て葉巻を啣え直すと、濛々たる煙の中にヤッコラサと座り直した。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
思わず座り直して下腹へ力を入れた。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫