便宜的
べんぎてき
形容動詞
標準
convenient
文例 · 用例
つまり便宜的にしか述べることが出来ない。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
吾人は生れ落ちて以来馴れ切っている周囲に対して、ちゃんと定まった、しかも極めて便宜的な型や公式ばかりを当て嵌めている。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
近年プランクなどは従来勢力のあったマッハ一派の感覚即実在論に反対して、科学上の実在は人間の作った便宜的相対的のものでなくもっと絶対的な「方則」の系統から成立した実在であると考え、いわゆる世界像の統一という事を論じている。
— 寺田寅彦 『物理学と感覚』 青空文庫
これはしかし記者自身が人間の心理を理解しないのではない、ただいわゆる社会記事の「定型」というものが、各種の便宜的必要からおのずからきまってしまって、それによらないわけには行かないためだという説明を、そのほうの事情に通じた人から聞いた事もある。
— 寺田寅彦 『一つの思考実験』 青空文庫
どうなるかわからないが、徒らに考へるよりはともかくやつて見る、といふ便宜的なところがそこにはないとは云へない。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
すなわち、政治問題であるかぎりにおいて、この戦争責任の問題も、便宜的な一定の規準を定め、その線を境として一応形式的な区別をして行くより方法があるまい。
— 伊丹万作 『戦争責任者の問題』 青空文庫
プロレタリア文学の分野にあった人々の或る部分は、新たなリアリズムの便宜的註解に拠って、従来のプロレタリア文学運動と対立し、その頃|流行った政治的偏向という言葉で批判しはじめたのである。
— 宮本百合子 『今日の文学の展望』 青空文庫
これらの人々の考えかたの特徴は、作家の大衆に対する文化的指導性を自身の社会性についての省察ぬきに自認している点、及び、所謂|俚耳に入り易き表現ということを、便宜的に大衆的という云い方でとりあげていて、従来の通俗文学との間に、画すべき一線のありやなしやを漠とさせている点等にある。
— 宮本百合子 『文学の大衆化論について』 青空文庫
作例 · 標準
正式な契約書が完成するまでの間、便宜的な措置として覚書を交わして作業を開始した。
幻辭AI · gemini-3.1-pro-preview
その分類はあくまで便宜的なものであり、学術的な厳密さに基づいているわけではない。
幻辭AI · gemini-3.1-pro-preview
クレームを収束させるため、店長は便宜的に商品の返品と全額返金に応じた。
幻辭AI · gemini-3.1-pro-preview