奥許し
おくゆるし
名詞
標準
secret
文例 · 用例
さように思えば、ここに、絵図面をお展き下されて、貴女と二人立って見ましたは、およそ天ヶ下の芸道の、秘密の巻もの、奥許しの折紙を、お授け下されたおもい致す!
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
しかも、ダンスの奥許しの秘伝を電車の中で応用するのだから適わない。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
長唄のほかにお琴も山田流の先生のところに通い、これはずっと後、女学校時代のことですが、奥許しを頂きました。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫
虎の巻、獅子の巻、竜の巻、象の巻、犬の巻などがあって、虎の巻が最後の奥許しである。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
うそにもよっぽどどこかに見どこがあると思えばこそ師匠燕枝も、親しく小対いになって「芸」の急所や奥許しを、惜し気もなく私にさらけだしてみせてしまってくれたのだろう。
— 正岡容 『初看板』 青空文庫
サッと水をきるように、そして、しぐれの一過するようにひらめくという、居合の奥許しなんだ。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
それはまだ母が勤め奉公時代に父と母との間に交された艶書、大和の国の実母らしい人から母へ宛てた手紙、琴、三味線、生け花、茶の湯等の奥許しの免状などであった。
— 谷崎潤一郎 『吉野葛』 青空文庫
作例 · 標準
例句