桐畑
きりばたけ
名詞
標準
field of paulownia trees
文例 · 用例
鼎造の崖邸は真佐子の生れる前の年、崖の上の桐畑を均して建てたのだからやっと十五六年にしかならない。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
桐畑の常吉という若い奴が働いた仕事で、わたくしはその親父の幸右衛門という男の世話になったことがあった関係上、蔭へまわって若い者の片棒をかついでやったわけですから、いくらか聞き落しもあるかも知れません。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
桐畑の幸右衛門はこのごろ隠居同様になって、伜の常吉が専ら御用を勤めている。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
しかし津の国屋よりもほかに礼を云ってもらいたい人があるので、文字春はさらに桐畑の常吉の家へと報らせに行った。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
津の国屋の親戚で、下谷に店を持っている池田屋十右衛門、浅草に店を持っている大桝屋弥平次、無宿のならず者熊吉と源助、矢場女お兼、以上の五人は神田の半七と桐畑の常吉の手であげられた。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
これまでは先ず彼等の思いのままに進行したが、その秘密を桐畑の常吉に嗅ぎ付けられたらしいのが、彼等におびただしい不安をあたえた。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
これでこの怪談は終ったが、ついでに付け加えて置きたいのは、その明くる年に桐畑と津の国屋とに二組の縁談の纒まったことであった。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
万豊の桐畑から仕入れた材料は、ズイドウ虫や瘤穴の痕が夥しくて、下彫の穴埋に余程の手間がかゝつた。
— 牧野信一 『鬼涙村』 青空文庫