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凝然

ぎょうぜん
副詞-と形容詞-たる
1
標準
stock-still
文例 · 用例
」と會釋し、鐵扇はらりと開き、屹つと月を見上げて、大樹の如く凝然と動かず。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
親も兄弟もない僕の身には、こんな晩は頗る感心しないので、おまけに下宿住、所謂る半夜燈前十年事、一時和雨到心頭といふ一|件だから堪忍たものでない、まづ僕は泣きだしさうな顏をして凝然と洋燈の傘を見つめて居たと想像し給へ。
国木田独歩 湯ヶ原より 青空文庫
彼は袴も脱がぬ外出姿のまま凝然と部屋に坐っていた。
梶井基次郎 冬の日 青空文庫
一つの曲目が終わって皆が拍手をするとき私は癖で大抵の場合じっとしているのだったが、この夜はことに強いられたように凝然としていた。
梶井基次郎 器楽的幻覚 青空文庫
燈も夢を照らすやうな、朦朧とした、車室の床に、其の赤く立ち、颯と青く伏つて、湯気をふいて、ひら/\と燃えるのを凝然と視て居ると、何うも、停車場で銭で買つた饂飩を温め抱くのだとは思はれない。
泉鏡太郎 続銀鼎 青空文庫
襟をあとへ、常夏を指で少し引いて、きやしやな撫肩をやゝ斜に成つたと思ふと、衣絵さんの顔は、睫を濃く、凝然と視ながら片手を頬に打招く。
泉鏡太郎 続銀鼎 青空文庫
何もお前遊びとは定まっていなかったが……と、ただ無意識で正直な挨拶をしながら、自分は凝然と少年を見詰めていた。
幸田露伴 蘆声 青空文庫
」と松木が又た口を入れたのを、上村は一寸と腮で止めて、ウイスキーを嘗めながら「断然この汚れたる内地を去って、北海道自由の天地に投じようと思いましたね」と言った時、岡本は凝然と上村の顔を見た。
国木田独歩 牛肉と馬鈴薯 青空文庫
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