股擦れ
またずれ
名詞
標準
文例 · 用例
奈良を一日見物してさへ、股擦れが出来る位無上に太つて了つて、智恩院の石段を上るのがやう/\の仕事である。
— 谷崎潤一郎 『青春物語』 青空文庫
そこへ持つて来て、五月から六月と云ふ蒸し暑い季節のことであるから、腋の下や頸すぢや股の間が脂汗でジクジクして、赤く爛れるので、天華粉を塗らなければ股擦れがして歩かれない。
— 谷崎潤一郎 『青春物語』 青空文庫
「此の石段を上り切る迄に己は倒れる」と云ふ予感がして、早く上つてしまひたいと思つても、息切れと股擦れで重い足を引きずつてゐるところへ、光線の威嚇に脅やかされた眼が錯覚を起して、水平な段々の一方の端が低く見えたり、ゆるやかな石のだら/\路が壁のやうに切つ立つて迫つて来たりした。
— 谷崎潤一郎 『青春物語』 青空文庫