武備
ぶび
名詞
標準
military preparation
文例 · 用例
当時城内の武備の有様を見るに石火矢八十挺、二三十目玉から五十目玉までの大筒百挺、十匁玉より二十目玉までの矢風筒三百挺、六匁玉筒千挺、弓百張、長柄五百本、槍三百本、具足二百領、其他とあるから、相当なものである。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
この明で、小松原は水浸しになったほど、汗びっしょりの、我ながら萎垂れた、腰の据らぬ、へとへとになった形を認めたが、医学士はかつて一年志願兵でもあったから、武備も且つある、こんな時の頼母しさ。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
刀鎗弓矢の盛んに用いられた世に刀鎗を神威ありとしたごとく、石器時代には斧や槌が武威を示す第一の物だった遺風で、神威を斧や槌で表わす事となり、厨神大黒天もなかなか武備も抜かっておらぬという標しに槌を持たせたのが、後には財宝を打ち出す槌とのみ心得らるるに及んだと見える。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
カルタゴは、ローマと戦端をひらいた当時に於ては、ローマよりも富んでおり、武備も完成しており、特に海軍に至っては、ローマなど、足下へも寄れないほど精鋭完備だったのである。
— 国枝史郎 『世界の裏』 青空文庫
折柄秀吉は征韓の志を起し、武備兵糧を充実させた時であったから、天性の豪気いよいよ盛んに、直ちに右筆をして、呂宋総督マリニャス宛ての勧降の書を認ためしめ、末段に「来春、九州肥前に営すべし、時日を移さず、降幡を偃せて来服すべし、もし匍匐膝行遅延するに於ては、速かに征伐を加うべきや必せり」と記させた。
— 国枝史郎 『秀吉・家康二英雄の対南洋外交』 青空文庫
武備はドンドンはかどった。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
「文事ある者は必ず武備がある」のは特に日本国民たるの義務である。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
文蔵の父、威能の祖父であった助太郎貞彦は文事と武備とを併せ有した豪傑の士である。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫