尾羽
おばね
名詞
標準
tail feathers
文例 · 用例
「一体誰がはじめにそんなものを欲しいと云い出したんだ」と人びとが思う時分には、尾羽打ち枯らしたいろいろな鳥が雀に混って餌を漁りに来た。
— 梶井基次郎 『交尾』 青空文庫
それにひき更えて小野の方は、画学校時代にこそ秀才で通ったこともあるが、彼の奉じている浪漫主義の影が薄れ無論天性の不勉強も祟って、今では全く尾羽打ち枯らしてしまって、ただ学生当時からの情誼で葛飾の画室を半分貸して貰いながら居候同様に同居しているわけであった。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
二|羽のこの美しい水鳥はお互いに心いっぱいに愛の喜びを感じているとみえて、小さい二つの尾羽はきそうようにふられていた。
— 新美南吉 『おしどり』 青空文庫
たとえば矮鶏の尾羽の端が三|分五分欠けたら何となる、鶏冠の蜂の二番目三番目が一分二分欠けたら何となる。
— 幸田露伴 『鵞鳥』 青空文庫
燕が風切羽と尾羽とを打ち交わす度に白い腹が翻ります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
鶏冠や、猛猛し眼の稜稜、尾羽、翼、はららぎぬ、はたはた、ああ、はたはた、岩根の、白羽蟻の吹雪と舞ふ柱を。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
尾羽ひろげ、雲はいま、羽ばたきにけり。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
すうつと落ちてゆく、大きいうねりの窪みへ、風も無い穏かなうねりだ、尾羽根を立てて、なんとまた、光つた叡智の瞳。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
作例 · 標準
例句