川道
かわみち
名詞
標準
文例 · 用例
僕なぞまだ何処にも発表しない頃のことだし、何れ高森の方が早く所謂詩壇に出るのであらうと思つてゐたが、游牧記の後では、石川道雄主宰の半仙戯、其の後は友野代三主宰の童説といつたあまり世間の表てに顔を出したがつてゐない雑誌に発表するだけで、一向に其の他に発表はしたがらないのであつた。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
ボロ/\と、少しずつくずれ落ちそうな灰色の壁には、及川道子と、川崎弘子のプロマイドが飯粒で貼りつけてある。
— 黒島傳治 『前哨』 青空文庫
私の居たのは、「釧路日報」と云つて、土地で人望の高い大川道會議員の機關であつた。
— 石川啄木 『菊池君』 青空文庫
私の居たのは、「釧路日報」と云つて、土地で人望の高い大川道会議員の機関であつた。
— 石川啄木 『菊池君』 青空文庫
「左會津道右湯西川道」と記されたるをたよりに、路とも思はれぬ程の細徑を右に折れ左に曲り、榛莽を分ち荊棘を穿ち、草間小蛇の走るがごとくにして、前なる一山を登り又下れば、渺茫たる五十里湖の沼はいつしか林間に沒却し、前にはそれよりも一層悠遠深※なる風景、極めて面白く顯れ出づ。
— 田山花袋 『日光山の奧』 青空文庫
それにS川の渇れた川道は前から十分の準備を以つて開鑿せられてあつた。
— 横光利一 『静かなる羅列』 青空文庫
長谷川道子も、友人の妻君も、電車に乗り合した令嬢も、劇場の廊下で行き合う夫人も、カフェーの女給仕も、年若くて或る種の容姿を具えている以上は、皆危険だった。
— 豊島与志雄 『理想の女』 青空文庫
虎杖の花の白く咲いた、荷車の砂塵のはげしい多摩川道を静かにどこという目的もなく物思いながらたどるのである。
— 白柳秀湖 『駅夫日記』 青空文庫