花事
かじ
名詞
標準
文例 · 用例
私がホテルの寝床からそのまま父の輸出綿花事務所へやってくると、夜の疲労をぬりかくした、濃化粧したタイピストが電話機の電鍵を敲くように、昨夜の記憶を白紙にうずめていた。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
昨今の上海投機の気まぐれで、銀塊相場を有史以来の崩壊に導いた、その余波のためにこの輸出綿花事務所は不況のどん底にいた。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
其より少し前、鴈治郎弄花事件と言ふやうな警察事故が起つて、縫物屋通ひの娘たちを驚倒させた。
— 折口信夫 『春永話』 青空文庫
この中にはかの有名なる、判官の弄花事件もあつた、議員の収賄事件もあつた。
— 清水紫琴 『誰が罪』 青空文庫
薔薇の花事件のときは四代目クラブが冷静だったので助かったが、腹をたてて本気でものをいったりしたら、六右衛門さんなんかは生きて帰ってこなかったかもしれない。
— 久生十蘭 『だいこん』 青空文庫