掻廻
掻廻
名詞
標準
文例 · 用例
ジャカジャカと引鳴らせ、糸瓜の皮で掻廻すだ。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
可いわ、旅の恥は掻棄てを反対なが、一泊りのお客さんの前、私が三味線を掻廻そう。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
誰にも、手をつけさせなかつた草稿を入れて置く机のわきの藤簍かごを掻廻したり、人のところから勝手に詠草を取り寄せたりして版に彫つた。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
勝手に台所を掻廻した挙句が、やれ、刺身が無いわ、飯が食われぬ、醤油が切れたわ、味噌が無いわで、皿小鉢を病人へ投打ち三昧、摺鉢の当り放題。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 葛木は、これさえあれば、何事もない、と自覚したのに、実際無いのを口惜しそうに、も一度名刺入を出して、中を苛立って掻廻したが、「まったく、一枚になっていたのです。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
既にその時もあれじゃ、植木屋の庭へこの藁草履を入れて掻廻わすと、果せるかな、、蟷螂。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
砂を掴む、小砂利を投げる、溝泥を掻廻す、喧嘩はするが誰も味方をするものはない。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
棕櫚箒の朽ちたのに、溝泥を掻廻して……また下水の悪い町内でしたからな……そいつを振廻わすのが、お流儀でしたな。
— 泉鏡花 『菊あわせ』 青空文庫