氷板
ひょうばん
名詞
標準
文例 · 用例
斯様にして夜が白んで来ると、氷の上に積まれた氷板が山の如く累つてゐるのである。
— 島木赤彦 『諏訪湖畔冬の生活』 青空文庫
田圃には、連夜切りあげられた氷板が、長い距離に亘つて正しく積み並べられて、恰も氷の塁壁を築いた如き観を呈する。
— 島木赤彦 『諏訪湖畔冬の生活』 青空文庫
低温実験室内の凍土や北海道あたりの天然の凍土では、この氷層は透明な氷板になっているか、あるいは霜柱の構造を残している。
— 中谷宇吉郎 『永久凍土地帯』 青空文庫
この時土の層が少し厚いと、表面のとけた層が凍って、土入りの薄い氷板になる。
— 中谷宇吉郎 『農業物理学夜話』 青空文庫
この氷板と下の積雪層との間に狭い空気間隙が出来易いので、その空気層の断熱作用のために、下部の積雪層に熱が伝わりにくくなり、従って雪の融け方が思ったより遅くなるのである。
— 中谷宇吉郎 『農業物理学夜話』 青空文庫
天然の場合凍結線の深さまで凍土を掘って見ると、一番下では、薄い氷板が土の間に何枚も重り合っているが、その氷板間の泥土はまだ軟いことが多い。
— 中谷宇吉郎 『低温室だより』 青空文庫
それで泥土から氷板が凍結によって分離して析出する現象を調べるには、泥土の氷点降下を測っておく必要があるのである。
— 中谷宇吉郎 『低温室だより』 青空文庫
深川で掘った時などは、厚さ十センチに近い透明な氷板が、水平な氷の層となっていたので少々驚いたくらいである。
— 中谷宇吉郎 『凍上の話』 青空文庫