下無
しもむ
名詞
標準
(in Japan) 5th note of the ancient chromatic scale (approx. F sharp)
文例 · 用例
いまわの際に少年は、刻下無意識になった恋人に対して、為に生命を致すその報酬を求めたのではない。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
』と突然大檣の影から現はれて來たのは、色の黒々とした、筋骨の逞ましい年少少尉、此人は海軍兵學校の生活中、大食黨の巨魁で、肺量五千二百、握力七十八、竿飛は一|丈三|尺まで飛んで、徒競走六百ヤードを八十六|秒に走つたといふ男、三|年の在學中、常に分隊の第一|番漕手として、漕力天下無比と云はれた腕前。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
それがもし完全に通つてゐたら、天下無双の天才人や英雄人の相であり幸運第一の出世人となるのださうだが、不幸にして僕の場合は、極く僅かばかりの所で、その筋が不完全に切れてるのださうである。
— 萩原朔太郎 『名前の話』 青空文庫
わたくしは女、女にして若き娘にして、いまや、三更月下無何に入ります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
「したが、それがし目下無一文にて、回向料の用意もしておらぬ故、今ここで死ぬというわけには参りませぬて。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
大江戸にては早くより天下無双の美味となりしは、水土よろしきゆえに最上のうなぎ出来て、三大都会にすぐれたる調理人群居すれば、一天四海に比類あるべからず、われ六、七歳のころより好み食いて、八十歳までも無病なるはこの霊薬の効験にして、草根木皮のおよぶ所にあらず。
— 岡本綺堂 『魚妖』 青空文庫
天下無敵の快男児で、乱暴者ばかり扱い狃れている内田良平、杉山茂丸も持て余した程の喧嘩の専門家であった。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
しかし能の方は滅法好きな癖に天下無敵の下手であった。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
作例 · 標準
雅楽の演奏において、下無の音色は荘厳な雰囲気を醸し出す重要な要素だ。
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横笛の稽古で、下無の音を安定して出すのに数ヶ月の時間を要した。
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その古楽器は下無の調子に合わせられており、独特の哀愁を帯びた響きを持つ。
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