瞻左
瞻左
名詞
標準
文例 · 用例
主税は横から右瞻左瞻て、「不可い、不可い、なお目立つ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
姥はあらためて右瞻左瞻たが、「お上人様、御殊勝にござります、御殊勝にござります。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
けども、」 とお三重の、その清らかな襟許から、優しい鬢毛を差覗くように、右瞻左瞻て、「和女、因果やな、ほんとに、三味線は弾けぬかい。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
なお前途の空を視め視め、かかる日の高い松の上に、蝉の声の喧しい中にも、塒してその鵲が居はせぬかと、仰いで幹をたたきなどして、右瞻左瞻ながら、うかうかと並木を辿る――大な蜻蛉の、跟をつけて行くのも知らずに。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
三造を右瞻左瞻て、「お待ち下さい。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
」 しり込みするのを右瞻左瞻、「むむ、まあしかしお前方、素直にそうやって、折れてくれて、お互に幸だ。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
我は愈歩を進めて、その橋の上に到り、更に右瞻左望すれば山水の景愈出でゝ愈益々奇なるを覺ゆ。
— 田山花袋 『日光山の奧』 青空文庫