快打
かいだ
名詞動詞-サ変
標準
clean hit
文例 · 用例
おれはくさつた人間の血のにほひをかいだ。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
」の号令がきこえてくると、銃をかたわらに投げ出して草に鼻をつけて匂いをかいだり、土の中へ剣身を突きこんで錆を落したりした。
— 黒島伝治 『パルチザン・ウォルコフ』 青空文庫
ベルクナー主演の「女の心」(原名アリアーネ)の一場面で食卓の上にすみれの花を満載した容器が置いてある、それをアリアーネが鼻をおっつけて香をかいだりいじり回したりするのであるが、はじめは自分にはそれがなんだかよくわからなくて、葡萄でも盛ったくだもの鉢かと思っていた。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫
やはり下へ首をたれて草をかいだり、首をのばしてそこらのけしきをもっとよく見るというようにしているのです。
— 宮沢賢治 『風の又三郎』 青空文庫
せっかく与える魚肉でも少し古ければ香をかいだままで口をつけない。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
先生はそれをつまみあげ、しばらく指ではさんだり、匂をかいだりしてゐたが、何か決心したらしく、馬にぱくりと喰べさせた。
— 宮沢賢治 『北守将軍と三人兄弟の医者』 青空文庫
晃 この土地、この里――この琴弾谷が、一個の魔法つかいだと云うんだよ。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
けれども、その男を、年配、風采、あの三人の中の木戸番の一人だの、興行ぬしだの、手品師だの、祈祷者、山伏だの、……何を間違えた処で、慌てて魔法つかいだの、占術家だの、また強盗、あるいは殺人犯で、革鞄の中へ輪切にした女を油紙に包んで詰込んでいようの、従って、探偵などと思ったのでは決してない。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫