鎧兜
よろいかぶと
名詞
標準
文例 · 用例
こんなことから考えてみると、我国固有の国民思想を保存し涵養させるのでも、いつまでも源平時代の鎧兜を着た日本魂や、滋籐の弓を提げた忠君愛国ばかりを学校で教えるよりも、時にはやはり背広を着て折鞄でも抱えた日本魂をも教える方がよくはないかという気がしたのである。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
英国や、欧洲大陸や、亜米利加では、まだスコットランドの領主という封建時代の鎧兜を珍重する。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
といってスコットランドの領主などという数代の手数のかかった鎧兜を今なお真面目顔で着て居られる人間も滅多に無いので、彼は世界到るところでもてる場所を見付けるのに骨が折れぬ。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
しかし、どちらであるにしても、内濠とある以上は、たとい天下、波風一つ起こらぬ泰平のご時勢であったとて、濠は城の鎧兜、このあたり一帯の警戒警備に怠りのあるはずはない。
— 毒を抱く女 『右門捕物帖』 青空文庫
すると赤の士は、急ぎ(in haste)物の具に身を固めたが、悉く皆紅ないの血潮の色、――鎧兜も、槍も楯も。
— KING ARTHUR'S ROUND TABLE 『アーサー王物語』 青空文庫
たとひ先祖伝来とは申せ、鎧兜槍刀のたぐひとは違うて、所詮は皿小鉢ぢや。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫
金兵衛は白山前町に店を持っていて、道具屋といっても主に鎧兜や刀剣、槍、弓の武具を取扱っているので、邦原家へも出入りをしている。
— 岡本綺堂 『兜』 青空文庫
二人のあとをつけて来たのは千枝松ばかりでなく、鎧兜を着けた大勢の唐人どもが弓や矛を持って集まって来て、台のまわりを忽ち幾重にも取りまいた。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫