直領
じきりょう
名詞
標準
文例 · 用例
丞相|王綰を始め、群臣多數の意見は、周の舊にならつて封建の制を行ひ、遠隔の地に同姓子弟を分封して諸侯王といたし、皇室の藩屏たらしむるに在つたが、始皇帝は李斯の言を聽き、天下を擧げて皇室の直領とし、郡縣の治を布くこととなした。
— 桑原隲藏 『秦始皇帝』 青空文庫
この八つの事を掌ることが書いてあります、それから諸侯に命令、公卿大夫などに官を申し付ること、策命を書くことを書いてあります、それから王の直領の中の事柄は内史が之を讀むといふことが書いてある、大體然ういふ風な命令に關係したことを多く掌る官である。
— 内藤湖南 『支那に於ける史の起源』 青空文庫
――佐和山地内は賊将の直領だから、詮議もいちだんと厳しいそうだ。
— 山本周五郎 『蜆谷』 青空文庫
治部|少輔の旧直領として厳しい御詮議だったというから、新領主の法度は重いものに、違いない、家や田畑はどうなったろう、母や妻はどんな身の上に落ちたろうか、そういう不安とおそれに心をおののかせて帰って来たのだが、事実はまったく予想に反していた。
— 山本周五郎 『蜆谷』 青空文庫
しかしそれは領主が変わったためでもなく、治部少輔直領の民だったからでもない、原因はすべて村人たちにあった、負けいくさとなったときから、村人たちは寝返りを打つように態度を変えたのである。
— 山本周五郎 『蜆谷』 青空文庫
配分に付せられた領地は、明智の闕国のほか、信長の直領地もふくまれている。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫