七情
しちじょう
名詞
標準
seven emotions (in The Book of Rites: joy, anger, sorrow, fear, love, hate, desire)
文例 · 用例
それはもちろん風雅の心をもって臨んだ七情万景であり、乾坤の変であるが、しかもそれは不易にして流行のただ中を得たものであり、虚実の境に出入し逍遙するものであろうとするのが蕉門正風のねらいどころである。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
首を回らせば徃時をかしや、世の春秋に交はりて花には喜び月には悲み、由無き七情の徃来に泣きみ笑ひみ過ごしゝが、思ひたちぬる墨染の衣を纏ひしより今は既、指をの霊地に運びて寺に霜は募りて樹※に紅は増す神無月の空のやゝ寒く、夕日力無く舂きて、晩れし百舌の声のみ残る、暮方のあはれさの身に浸むことかな。
— 幸田露伴 『二日物語』 青空文庫
何れにしても君は何も彼も六官も七情も霊魂も肉体も剥き出しである。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
それかと云つて汝ほどあの寂しい人々の間から尊敬と愛慕と信頼とを集め得たものはない、汝は七情の赴く儘に色を換ゆる無邪気な光のかめれおんであつた。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
この性は早くもわが穉き時に、畠の中なる雜草の如く萌え出でゝ、やうやく聖經に見えたる芥子の如く高く空に向ひて長じ、つひには一株の大木となりて、そが枝の間にわが七情は巣食ひたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
母をはじめ、姉、従姉妹、幼時における梓が七情を支配したものは、皆苦労人であった。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
人喜べば其声和す、其声和すれば即ち句々|繚繞して出づ、七情の動く所、声調乃ち異なり、詩人たる者此理を知らざるべからず、而して此れ文典の教へざる所、詩律の示さゞる所、之を弁知すべきもの唯耳あるのみ。
— 山路愛山 『詩人論』 青空文庫
しかし、小湊の浜へ立って見ると、はじめて水が生きている、生きて七情をほしいままに動かしているということを、確実に感受せずにはおられません。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
人間には喜・怒・哀・惧・愛・悪・欲の七情があり、これらをいかに律するかが修養の道とされる。
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「七情に溺れることなく、常に冷静な判断を下せ」と、師匠から厳しく諭された。
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その役者は、顔の筋肉一つひとつを駆使して、人間の複雑な七情を見事に演じ分けた。
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標準
seven effects (of a traditional Chinese medicine)
作例 · 標準
漢方医学において、薬草同士の組み合わせによる七情の変化を理解することは処方の基本である。
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この二つの生薬を合わせることで、七情のうちの「相使」が働き、効果がいっそう高まる。
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「薬の飲み合わせで毒になることもあるから、七情の理を無視してはいけない」と医師が言った。
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